人気ブログランキング | 話題のタグを見る

こんなお店では時計を買っちゃいけない



アンティーク時計、ヴィンテージ時計を買う場合
どんなことに気をつければ良いですか?
買った時計を売る場合には、どのような手段がお薦めですか?
と、先日、そんな質問を頂きました。


アンティークやヴィンテージ時計は、「ぼったくり」というのは、
ある一面では正しく、ある一面では間違っているものとも言えます。


ヴィンテージ時計は、正規メーカーのメンテナンスが既に終了していたり
パーツ供給が難しくなっていたりするため、純正パーツとなっていない可能性もあります。
そのため、適切な範囲の精度を出そうとすると、一定期間を保証しようとすると、
パーツを自前で作成したりなど、やはり販売に至るまでのコストは高くなり、
そのコストを販売価格にお店としては乗せざるを得ません。
だから、販売した時計を買い取るにしても、また販売後の保証を行う上で、
メンテナンスなどのコストを、現行品よりもかけざるを得ない面があります。


また、自店で販売した時計でない場合には、
長年どんなメンテナンスが行われているのかなど、ほぼわかりませんから、
強気の買取り価格など出せないでしょう。
時計技師の詳細チェックで追加のメンテナンスなり、
パーツ交換の必要な状況が見つかれば販売コストが著しく嵩むことになるでしょう。
だから、販売価格は高くならざる得ないし、お店の買取りも渋い価格にならざるを得ないので、
それを、ぼったくりだというのは、少々酷なもの言いかとは思います。


じゃあ、ぼったくりでないの?と問われれば、いえいえ
ぼったくりな面もありますよと言わざるを得ません。


こんな店では買っちゃいけない=ぼったくりな面の象徴
と考えてもらえれば良いかと。


それは何か。





遊馬が助言する、買っちゃいけないお店とは、
凄く簡単なこと。



「自店で販売した時計を、買取り・下取りするかどうか」


この1点に尽きると思います。


少なくとも自店で販売した時計を買い戻さない、買い戻せないようなお店は、
自ら売った時計自体、無価値と言っているのと同義でしょう。
だから、そんなお店は、ぼったくり店と言っても過言ではないかと。
そんなお店では危ないから、買っちゃいけません。


上記の通り、特に、アンティークやヴィンテージ時計は、メンテナンスコストがかかるので、
販売店以外で高く買ってもらえる可能性は相当低く、
仮に他店で買ってもらえても、自分が買った値段よりも極端に低い価格となってしまうことは
避けられない状況があるので、販売店で買取りしてもらえないのことは致命傷となります。


だから、自店で販売したアンティーク時計やヴィンテージ時計を
買い戻せない、買い戻さない、そんな信用力のなきお店は、
購入者において、まさに害悪な存在でしかありません

これから買おうと考えている時計好きの方はぜひ1番注意すべきポイントとして、
どんなに魅力的で欲しくても、そんな買取り不実施店では
買わないようにしたほうが良いでしょう。



実際、こういう購入者を軽視した対応と半ば似ていることを、
やってしまっている時計ブランドがあります。


そう、ブランド価値を毀損している筆頭、それが、フランク・ミュラーでしょう。
国内正規販売品しか、メンテナンスを受けないなんて区別してやっていたら、
海外正規品などの輸入されたフランク・ミュラーを買い取る店側としては、
メンテナンスや部品入手リスクなどのコストもあり、
販売品の保証の面からも買取り時のリスクが高くなるわけなので、
そもそもそんな面倒な時計は買取り対象外、販売品として扱わない流れとなって、
輸入品の二次流通価格はだだ下がり、国内正規品も連れ安しますよね。


こんなお店では時計を買っちゃいけない_c0284210_10124514.jpg


この時計以外、着けるのは考えられないと言うことであれば良いですが、
色々な時計を買いたい、着けたいなら、あえて選択肢に入れるかは、
慎重であった方が良いでしょう。
私はデザイン的に、フランク・ミュラー自体は嫌いじゃありませんが、
これから機械式時計を買いたい人には、正直お勧めは難しいです。


こんなお店では時計を買っちゃいけない_c0284210_10131654.jpg


近年、自店で販売したアンティーク時計、ヴィンテージ時計の買取り保証率を数字で
示すようなお店もあることは、古い時計好きにとって1つの安心材料となっていますが、
まだまだ数は少ないように思います。



そういったちゃんと買取り保証するようお店が増えることで、
アンティーク時計やヴィンテージ時計は、ぼったくり時計という評価が減り、
古い時計も好きな時計収集家、時計好きな方が、被害を受けて
時計趣味から離れないようになってくれれば良いかなと願うところです。


あと、この際もう一つ。








あと、買取りが無理でも委託販売ならと言うものがあります。
そこでも要注意なのが、委託販売における商品回転率
(ここでは、委託出品から売れるまでの期間とする)を
やたら強調するお店も要注意です。
うちなら、委託品は早く売れますよ、と喧伝する店は、
私は疑問符を付けます。

おそらく、そんな店ほど、持ち込んだ客が希望する委託販売価格では
すぐ売れませんよ、と言ってなるべく安い価格設定に誘導する。
買取りならこんな安くなりますからと。

お店側は、売れさえすれば、一定率で委託手数料が懐に転がり込むので、
売上げを増やしお店の展示管理コストを下げるとなると、
早く売れるように委託販売価格は可能な限り下げてもらった方が良いわけですからね。
これくらいの価格が妥当ですよ、ときっと推しまくっていたりするんじゃないかな。

すぐ売れるという理由は、そんなわけなのです。


買取りだけでなく、委託販売も行うお店も見かけますが、
買取り価格で折り合わ無いこともあるし、
在庫リスクを抱える必要がないので、まずは委託でチャレンジさせて、
売れなかったら買い取るよという流れに持って行きやすいと考えているとは思います。





こう書いてしまうと、アンティーク時計、ヴィンテージ時計の敷居の高さを
強調するような形になってしまいますが、
買取りだけでなくメンテナンスも含め、販売品の対応をしてくれるお店であれば、
特に長い営業年数があるお店での購入あれば、ある程度信用力もありますから、
一生添い遂げるつもりで、購入するのは選択肢として有りとは思います。

ということで、最後に、

よーく考えよう、お店選びは大事だよ。

の一言で、締めくくりたいと思います。







Talk about Rolex Style. The blog is Rolex Street 6098.
Rolex Street 6098 は、ロレックスを中心とした腕時計ブログです。

名前
URL
削除用パスワード

※このブログはコメント承認制を適用しています。ブログの持ち主が承認するまでコメントは表示されません。

by asmars | 2023-03-04 10:00 | ROLEX/ロレックス | Comments(0)

祝10周年・祝110万人の訪問者数達成 Talk about Rolex Style ロレックスブログ

by 遊馬
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31