時計デザインの受難


近年、時計デザインの傑作が生まれることが少ない印象を持っています。

合理的なマーケティング経営の下では、より一層、その傾向が強いのではないでしょうか。

経営陣にとって、新たなるデザインを創出することは困難を極めるため避けたくなるのでしょうが、リスクヘッジで安直に復刻デザインに走るのもいただけないと思われます。

動機が不純である以上、大抵の場合、改悪であり、
良くても所詮はオマージュ作品ゆえ、原作時計をデザイン面で越えることはないかと。

時計愛の乏しい復刻版が出回るのは、限定数であろうが傑作時計の受難と言えるのではないでしょうか。

今回、そう感じたのが、過去の傑作懐中時計を腕時計に変えて復刻した時計。

傑作時計

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ポケットウォッチは、実に素晴らしい文字盤デザイン。


一方の復刻版はというと、


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文字盤に凝縮感がなく、レター部も、コストをかけた彫り込みでなく、単色です。

懐中時計を腕時計デザインに流用するコンセプトは理解の余地がありますが、これはどうなのかと思われます。

150周年記念でせっかく作るなら、コストカットされた劣化デザインの文字盤は不要ではないでしょうか。

文字盤は、時計の顔。コストをかけたか、手を抜いたか一目瞭然です。

こういうレベルでOKを出してしまう時計愛の低い経営陣は、時計担当から外れるべきでしょう。

ランゲ&ゾーネ再興の立役者の故ギュンター・ブリュームライン氏が存命だったらと思わずにはいられません。



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by asmars | 2018-08-18 16:13