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現代絵画と時計への投資の違い


時計投資などと、投機を煽る気はさらさらないが、
実際には、投資対象と成り得るような時計は全くなくはない。



例えば、海外オークションを見る限り、
海外投資ファンドの投資対象にもなっている、
継続的に価格が上昇しているアンティークや
ビンテージ時計としては、
パテック・フィリップとロレックスの、まさに
2つのブランドに絞られてきているように思われます。


もちろん、百万円以上の価格のモノ。

複数の中古時計店に、何本も並ぶ四桁refで
大量に製造されたモデルを投資対象に
するのはリターンは期待しにくいと思われますが、



せっかく時計を趣味にするのであれば、
所有とは言い難いような短期間売買はせず、
捨て金的に、少なくとも余裕のある資金の範囲で、

状態の良いアンティークの珍しい
パテック・フィリップ(アーカイブ必須)や
ロレックス(ギャランティ有り)の時計を
各1本くらいは所有し続けてみるのも、

数十年後に結果発表のある大外れのない馬券を
買ったようでもあり、面白いかもしれません。

もっとも、ロレックスのスポーツモデルでも、
目立った特異点がない、個数の多いモデルは、
その上昇は限られそうですが。



さて、今回は、時計投機以上に、
大きなリターンの可能性があり得る世界である、

そう、「現代絵画」の世界
事例を少し見てみたいと思います。



◇◇今から、約16年前

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2001年 横浜美術館で展覧会が開催。






◇◇今から、約9年前の記事

2008.12.7 PRESIDENT ONLINE マネーの記事

10年で500倍になる投資」

日本の現代アート作品のいくつかの価格の変遷を1996年頃と現在と比較して見てみましょう。一番、有名な例は、奈良美智さんの作品です。1996年に小山登美夫ギャラリーで絵本の原画展を行いました。同じ頃、名古屋のギャラリーで見た奈良さんの初期のドローイング作品は確か、1点がわずか5000円くらいだったと記憶しています。今、その原画はいくらでしょうか。もちろん作品によるのですが、ウェブギャラリーのタグボートの価格によれば、奈良さんのドローイングの標準的価格は30万円~70万円くらいのようです。つまり、上昇率は12年間で60倍から140倍となっています。

http://president.jp/articles/-/3718




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◇◇そして、今から、約4年前の記事


201348日 Record china

「奈良美智作品の個人所蔵品が競売に、落札額5億円超―香港」

2新華社通信の報道によると、世界的に有名な日本人コンテンポラリーアーティスト・奈良美智氏の作品の個人所蔵コレクションが今月5日、競売大手サザビーズの香港オークションに出品され、4100万香港ドル(約51496万円)で落札された。

コレクションは、東京の元銀行員が所蔵する計35点。東京の普通の銀行員だったコレクターは、日本の人気アーティスト・奈良美智氏の童心と妙意に満ちあふれた独特の画風に魅了され、1988年から2006年まで20年近くかけて、アクリル画やドローイング、版画、腕時計、スケートボードなど数量限定作品を含む多数の作品をこつこつ買い集めてきたという。

http://www.recordchina.co.jp/a71123.html



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201349日 株式会社タグボート代表取締役の徳光健治氏のブログ

「黒河内コレクション」

こちらの作品はすべて、元銀行員である黒河内俊さん個人が所蔵していた作品である。

個人が所蔵するコレクションがここまで一気にオークションに出品されるのもすごいが、いち銀行員だった黒河内俊さんが1988年から2006年までコツコツと奈良美智の作品を信じて収集してきたことにはただ恐れ入るばかりである。

奈良さんの作品のクオリティもさることながら、その価値を見極めたその審美眼に敬服したい。こういったホンモノのコレクターがどんどん日本で生まれることを強く願いたい。

http://tokumitsu.blogspot.jp/2013/04/blog-post.html




◇◇

2017年となった今、果たしてどの程度の高額プライスとなっているのでしょうか。

絵画の世界では、画家が売れてしまうと、
その直筆作品がプライマリー・マーケットで
美術館に優先所蔵などで手に入らない、いわゆる一般流通しなくなるので、
(オフセット印刷で作家サインといったものが多くなりますよね)
直筆ものを欲しい人はセカンダリー・マーケット
(例えば、サザビーズやクリスティーズ)で買うことになります。



また絵画の性質上、それは1点ものゆえ、時計以上に
セカンダリー市場での価格があってないようなものですから、

人気が沸騰すると、大幅に価格上昇し、また景気に左右される以外は、
基本的に価格が下落しにくい面があります。


直筆のドローイングが数百万円超になる世界ですから。


なお、個人コレクターから出品された奈良美智の時計は、

シチズンの時計と思われます。

1999年に時計の収納ケースに、
奈良美智氏のサイン入りで販売していました。
もはやプレミア価格になってしまって、何年か前に
10万円くらいの値段で売っていたのを見たことがあります。


元銀行員さんのように、自らの審美眼をもって、
現代絵画の世界にふれてみるのもまた楽しそうです。

最後に次世代の新進作家さんの絵画が買えるサイトを紹介して終わります。

現状では、客観的な人気状況を見るには、

タグボートさんが、一番メジャーかと思います。



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画廊さん達が売り込みたい新進作家さんと、
実際に売れている新進作家さんのランキングが
必ずしも一致していないようにみえるところが興味深いところです。



時計もそうですが、最後は、自分が感じるまま、
思うままの感性で、
好きだから買うで良いと思います。

投資感抜きに、それを見ていると
不思議と和む、落ち着く、気分が高揚する、
色々と絵から感じるものがあると思われます。

自分の感性に従ったほうが、絵画を楽しめます。


好きなものを価格を気にせず買えるのが真の贅沢。
長く楽しむには、好きなものを買うのが一番です。


もしかしたら、元銀行員さんのように、
5億円になるかもしれません。
もちろん、そんなことにならない可能性も十分高いですが。



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by asmars | 2017-01-20 09:30 | その他の機械式時計

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